「日韓親善宣教ニュース 第1号」〈1981(昭和56)年4月15発行行〉より

   主の至上命令を拝受して
  日韓親善宣教協力会の発足

                        森 山 諭森山諭師
 「神のなさることは、
すべて時にかなって美しい」(伝道書3:11)。

 今回誕生した日韓親善宣教協力会は、
主の御心にかなう時期に、
主が生み出されたものだろう。

 近くて遠いこの両国、
 その悲しい歴史は、単に過去のものではなく、
 日本が傷つけた爪跡は、今もいたましく生々しい。
 韓国のクリスチャンたちは夜となく昼となく、
「三八度線を平和理に撤去して、
 北の同胞と速かに統一なさせたまえ」と祈る時、
だれの祈りも涙声に変わる。

その三八度線は、日本が36年間韓国を侵略し、
最後には無謀な第二次世界大戦に敗北した結果の
置きみやげだろう。

 私は1942年に初渡韓以来、十教回訪問し、
それを思ってはいつも心がうずくのである。
にもかかわらず、韓国の主にある兄弟たちは、
恩讐を越えて愛の手を伸べて下さる。
日本はその手を握って、
心からの謝罪を具体的に示すべきではなかろうか。

 ところが今回の主唱者も、あちら様から起きている。
 金淑曚という婦人牧師が、
ソウル市内に日本人教会を起こし、
迷えるわが同胞の魂のために泣いて祈り、
 大きな犠牲を払って開拓の鍬をおろされた。

 金牧師がなお勉学のために来日されると、
 その跡を引き受けた高永竜牧師が牧会される。
 その高牧師が昨秋来日し、
 「ぜひ日本人牧師を送って欲しい」と懇請された。

そこで私は、日本キリスト教団桃山教会
(愛知県春日井市桃山町1-28)
 牧師吉田耕三師をご紹介すると、
電話で話し合った二人は意気投合した。

吉田牧師はJCC卒業後、
太平洋放送協会でしばらく羽鳥明師を助け、
後に日本キリスト教団の牧師になられた。

 去る1977年、
韓国ソウル市での民族福音化聖会に出席の際、
 日本の残虐行為の罪を知って、
「そのつぐないのために韓国で死のう」と決意。
私ともしばしば文通を交わした。

そこで旧臘12月29日、
 吉田牧師の恩師羽鳥明師と、
 吉田牧師を『百万人の福音』で紹介した尾山令仁師と、
金淑曚師が目下学んでいる
東京聖書学校副校長峯野竜弘師と私、
それに吉田牧師と、金淑曚牧師とが淀橋教会に集まって、
第一回の会合を開いた。

 新年、第二回の会合で、
 名称を「日韓親善キリスト伝道協力会」(仮称)とし
 2月20日、第三回目、
再び吉田牧師をも加えて拡大委員会を淀橋教会で開き、
 会の性格、運動方針をも
具体的に打ち出すことができたのである。
 その時まで、 すでに
数十名の協力応答者が与えられたことは感謝に耐えない。

 この会は、日本と韓国との双方に事務所を置き、
 吉田師を最初の宣教師として送り出すが、
 ただに吉田師を支える会ではなく、
日本から更に多くの人材を送り込み、
 韓国からも日本に宣教師を迎えようとする
国際宣教団体でもある。

また、今日、 日韓両国のキリスト教会から、
多くの人々が出入りされるが、
 その人物がわからないところから、
 お互いに甚だ迷惑することもあるので、
 今後両国キリスト教会の健全な交流のために
窓口のつとめを果たして、
 過去のそうした過ちも防ぎうると期待される。

 なお、本会の立場は、
  1.キリスト教異端の参加を拒否する。
   2.政治問題には介入しない。
   3.聖書信仰に立ち、福音主義を貫く。
 の三点を明確にする。

そして機関紙を発行して会の趣旨の宣伝と共に、
 会員へのレポートにも用いる。

今や主の再臨のま近いことを感じる時、
アジアにおける最大の経済大国日本と、
最大のリバイバルが進行する韓国の教会とが
手を握り合って、
 世界人口の60パーセントを占める全アジアに対する
宣教のわざにも励みたい。
 これこそこの終末時代における
主の至上命令ではあるまいか。
 あえて同志のご参加ご協力をお願いする次第である。

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      神は、キリストによ って、私たちをご自 分と和解させ、  
      また 和解の務めを私たち に与えてくださいま した。  
                (Ⅱコリント 5:18)    


 ソウル日本人教会
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日韓親善宣教協力会
    (会長 飯塚俊雄東京若枝教会牧師)
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